世界一スパコン「富岳」が分析、マスクのウイルス飛沫の拡散を防ぐ効果は?

マスクのウイルス飛沫の拡散を防ぐ効果は?

飛沫を外に漏らさない捕集効果を
マスク別でシミュレーション

 国立研究開発法人「理化学研究所」、豊橋技術科学大、神戸大の研究チームは、計算速度世界一のスーパーコンピューター「富岳」を使い、マスクの素材ごとのフィルター性能と通気性を実験で計測した。実験結果を基に、人がマスクを着用したとき、飛沫を外に漏らさない「捕集効果」(=性能)をマスク別でシミュレーションした。

豊橋技術科学大のプレスリリースによると、吐き出しの飛沫量は不織布マスクは80%、布マスクは66%~82%が抑制された。吸い込み飛沫量では、不織布マスクの場合はマスクと顔に隙間がある場合でも飛沫量を3分の1ほどにできるという。

 もちろん、感染者がマスクをしていなければ、100 %周囲に拡散するわけで、マスクは装着しないより、装着した方がいいのは当然のこと。

 マスクの周囲、特に鼻梁部から漏れ出たマイクロ飛沫(エアロゾル)は、空気中を数時間浮遊し続けます。

 その飛沫を周囲の人が触れる場合のケースとして考えられるのが以下の3つ。

1.マスクをしてない人は、口や鼻から直通で体内に侵入して感染を起こす。

2.マスクをしている場合でも、そのマスクと顔面との間に隙間があると、そこから直通で体内に侵入して感染を起こす。

3.マスクをしている場合でも、マスクの細菌ろ過能力(BFE)しかない、花粉対策用のものの場合は細菌の大きさ(直径)の30分の1程度のウィルスはラクラク侵入するでしょう。

 BFE性能だけであれ、密閉性の高いものであれば、ウイルスを含むエアロゾルはマスクの繊維にぶつかり、体内ダイレクト侵入は食い止められるはず、との考えは不十分です。マスク表面についたエアロゾルの水分は容易に蒸発し、微細なウイルスがマスク表面に止まり、それらの多くはマスク装着者の吸気時(これは相当な吸圧)に体内に吸い込まれないわけがないです。

サージカルマスク 」などの米国マスク標準は、装着者自身の対ウイルス対策ツールとしても設定されています。

 自分を感染から守ることを考えた場合、米国の医療用マスク規格をクリアした『サージカルマスク・メジャーリーガー』を自信を持ってお奨めできる理由がここにあります。